さらさらと雪が降る夜、傘がふわふわっと揺れる
一緒に歩いていたはずの のぞみが突然傘を抜け出したのに驚いていると
「結局今年も送ってもらう事になっちゃったね…」
雪に濡れる事も構わずこちらを向いて彼女は言う。
にっこりと笑いながら舌をちょこんと出す彼女はとても可愛らしくて
抱きしめたい衝動に駆られたが辛うじて理性で押さえつけた……。
僕は短く
「そうだね…」
と言うと少女をまた傘の中に戻す。
さくさくさく…と雪を踏みながらのぞみがまた呟いた。
「この道…懐かしいな…一年前の事なのに…私昨日のコトの様に覚えてる…
ココとこうして一緒に歩いて…そして…」
言葉を途中にしてのぞみが黙ってしまった…
去年の冬やっぱり僕らはこうやって一緒に帰って
そして、クリスマスツリーの下で誓い合った
― 今を大切にしよう ―
と…
いつか別れ別れになってしまうから…だから今を大切にしよう…と
僕が言った言葉だった…
きっとのぞみもそれを思い出してしまったのだろう
少し下を向くとぐっと唇を噛む、一瞬だったけど僕は見逃さない。
のぞみは太陽みたいに明るいコだけど
たまにこういう表情を落とすコトを僕は知っているよ
だって、ずっと見守ってきたから…
君のコト一瞬でも見逃したくないんだ…
笑顔も、怒った顔も、泣き顔さえも見逃したくない…
全部全部抱きしめて…離さない…
不意に口に出し掛けた言葉を飲み込むと
僕はわざとのぞみに微笑んで見せた。
「うん。僕も覚えているよ…絶対に忘れない。」
のぞみは僕の言葉に軽く頷くとまた前を向いて歩き出す。
それから僕らは一歩一歩静かに、ゆっくりと歩いた……。
こちらに戻って来てから僕は酷く後悔した
二度目の別れがこんなに残酷なものだと知らなかったから…
近づく程に愛しくて
離れる程に切なくて
距離を置いても近くに居ても…狂いそうになる
いっそ その手をとって引き寄せて白い肌にキスを落としたい
そんな黒い欲望だけが僕を支配しようとする
手に入れることが出来ないコトを知っているから
だから余計に焦がれるのだろうか…
あぁ…
またあの日の場所が近づいてきた
僕はまたのぞみに同じコトを言えるだろうか…
今度この手に触れてしまったら…
きっと僕は…
****************
まぁ、なんて言うかのぞみが好き過ぎて
こんななってるんでしょうけども;;
ダメだな…この小々田きっと最終的には絶対裏行な事するよね…
黒いって言うか暗いYO(´□`;)
暴走しやがって…うちの小々田め!!!
読んで下さった方…いらっしゃるのかわかりませんが(居ない気がする;;)
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